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なぜ欧州スタイルオーガニック専門店なのか?

"2013年、オーガニックが盛んで、オーガニック愛好者が多い欧米に長く住んでいた私は、日本に帰国し、改めてオーガニック後進国『日本』であることにショックを受けました。オーガニック=高級・特殊品というイメージの日本、農薬大国・オーガニック後進国「日本」でオーガニック食品が広まらない本当の理由は何でしょうか。なぜ日本ではオーガニックが割高で特殊な扱いなのでしょうか。

オーガニック食品といえば農薬を使わず害虫対策をしたり、安価な化学肥料を使わず有機肥料を使うコストや手間と、製品化や出荷のために人の手による作業部分も多いことで、価格に反映され割高になってしまっているけれども、やむを得ないとほとんどの方は思っていらっしゃると思います。とはいえ、なるべく出費を抑えて入手できれば嬉しいのが本音のところですが、あまりに高額だと、購入を躊躇する理由になってしまうことがあります。

海外でも製品にオーガニック表記をすることが多く、原料がオーガニックかそうでないかのカテゴリー分けがされています。しかしオーガニック製品の入手をするために、そうでない製品よりも特別に手間がかかったり、価格が特に高く設定されているかというと、必ずしもそうではないのです。食料品売り場にあるほぼ全ての品目の細かな種類中、1~2種はオーガニックのものが含まれています。しかも特に高額というわけでなく、ほとんどが1.5ポンドぐらい(約217円)かそれ以下の差で、ほんの少し高めな程度です。そのくらい当たり前に流通できるほど、オーガニック製品は日常的に多くの人に購入されています。
消費者からのニーズが大きいからこそオーガニック製品が広まるという仕組みがそこにはあります。
つまりオーガニック食品でないもののリスク、農薬や保存料についてよく理解している人が欧米にはたくさんいるのです。が、その半面、そうでない人ももちろん多くいます。

例えば経済的に低価格でしか食品を買えない人。
貧しいなどの理由で教育があまり受けられない人。
そういった人は、下記の安価な食品を買って過ごしています。

実のところ、この非オーガニックとオーガニックの価格の差は、もう少し端的に説明すると

  • 健康、環境、社会に良くないコスト
    • 健康コスト
    • 環境コスト
    • 社会コスト
  • 次世代に迷惑をかけるコスト
    • 次世代コスト

といった「外部コスト」が オーガニックでないものには 含まれていないのです。

だから、 一見、オーガニックの方が 高く見えるだけなのです。

栄養や食品に関する知識に乏しく、安価でカロリーがあるだけの栄養価の低い加工食品。
広い畑に飛行機で農薬がたっぷり撒かれて育った野菜や果物。
カラフルな着色料と保存料添加物が大量に含まれ見映えと価格面で魅力的な品。
富裕層や一定レベル以上の生活レベルの方はオーガニックを当たり前に選択していますが、
貧しい人はそうにもいかずジャンクフードに手を出しています。

つまり極端に二極化しているわけです。
選択者の意識と知識、経済状況によって大きく人々の食生活は異なっているといえます。
しかし、少なくとも入手のしやすさ、手に入るオーガニック製品の品数の豊富さには、日本での現状をみると驚くかもしれません。
さらに健康と環境に関心の高いヨーロッパ圏なら、このような傾向はさらに顕著です。 ではどうして、日本ではこうもオーガニック食品に対する認識や流通対応が遅れているのでしょう?
私は、これはやはり、海外に比べ日本国内で出回る情報が少ないことが第一の原因だと思います。

海外ではとうに使用が禁止されている、食べるプラスティックとも呼ばれるトランス脂肪酸。

当たり前に食品売り場に並び、海外では“MSG不使用”がレストランにうたい文句で表示されるほど使われないことが推奨されるアミノ酸系調味料。
日本ではぼぼすべての加工食材に配合されていても、ほとんど疑問視されていません。
また日本では毎年のように農薬使用率世界トップ3位にランクインするなど、立派な農薬大国だといえます。しかし、その現状を知る人はごくわずかであり、ほとんどの日本人や日本に住んでいる人にこのことを伝えると「そうなの?」ととても驚いた顔をします。

”日本が長寿国であり、その主な理由が食生活だから”という考え方があまりにも一人歩きしている部分も否めません。

確かにユネスコで無形文化遺産として和食が登録されたことは、まだ記憶に新しいところです。
ですが、考えてみれば、この場合の”和食”とは、日本古来より伝わる本来の材料と献立、そしてそれにまつわる文化のことであり、今現在の一般家庭の食卓に並ぶ、料理の仕方も材料の生産地も多様な国籍から成るものを差すのではありません。

そして実際、驚くことに日本の一般家庭向けにスーパーなどで並ぶ食材や加工食品などは、欧米で貧困層がメインで食べるようなオーガニックでないジャンクな製品とまるで変わらないのです。

先に述べたとおり海外で健康に害があると認められている化学物質添加物や農薬すら日本の食品市場ではまだ使用されています。
例え見た目は海外の食品のように明らかにカラフルでなくとも、しっかり抑えた色味の人工着色料や見映えを良くする発色剤は含まれています。
保存料に至っては言わずもがなです。

日本に住む私たちは、あきらめて現状を受け入れ、手に入る高値の付いたオーガニック食品を購入したり、
特殊なお店へ出向いたり、あるいはオンラインショップなどを探し、送料をかけて入手するしかないのでしょうか?

欧米にある良質で手軽に手に入り安心して食べられる食品を、なぜ日本の私たちも食べることがことができないのでしょうか?
その思いの中で、私ができることは、日本にも海外の良質な食品、ノーベルティなのを紹介し、欧米同様の環境の下で手軽に安全な食材を購入し、個人のライフスタイルに合わせる少量多種の量り売りを特徴とした、本場で学んだ自然療法セラピストの知識を活かしたオーガニックに関する情報も併せて提供していくオーガニック食材・コスメ専門店を展開したい思いで本事業の開店を志望します。また消費者が食の安全への関心を高めたり、オーガニックに対しての知識をさらにつけたりし、SNSやブログで地道に発信したり、セミナーや勉強会で正しい知識を広める活動にも貢献したいと思っています。

消費者が自由に自分で見て選び、自分で詰めて楽しむショッピングの選択、自分のライフスタイルに合った購入方法、そして欧州のネットワークを利用した厳選された欧州サプライヤーから仕入れた質にこだわった安全安心な付加価値を加えた良質オーガニック食材・コスメを日本の消費者へ提供し、静岡初の欧州スタイルオーガニック専門店を展開し、消費者がまだ見たこともない食材を紹介していきたい思いでいます。

今の日本は、オーガニックに対する社会意識の変化の過渡期なのではないかと思っています。

だからこそ、今は多少不便であっても、オーガニック食品がもたらしてくれる食の安全性を私たち一人一人が求め続けていくべきです。そうすることで次の世代でもっとオーガニック食品の需要が広まることと思います。
さらにはオーガニック食品の生産環境として必須の、農薬や食害物質の減少へとつながっていくはずであると思います。
生活や環境を見極め自分で選択することは、それは結局私たちの意思表示、あるいは生活意識そのままであり、生き方であるといっても過言ではありません。